研究課題/領域番号 |
26284087
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
本村 凌二 東京大学, 大学院総合文化研究科, 名誉教授 (40147880)
|
研究分担者 |
中村 雄祐 東京大学, 大学院人文社会系研究科(文学部), 教授 (60237443)
|
研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2020-03-31
|
キーワード | 史学 / 比較史 / 識字率 / 通時的研究 / 読み書き能力 |
研究実績の概要 |
最終年度であるので、各地域と各時代について、リテラシーの問題点を整理した。追加資料を収集し、「生存にかかわる文字情報」の普及度を精査することが中心のテーマとなった。その点に関連して、今年度はギリシアおよびイタリアの遺跡を細部において調査してみた。アルファベットが開発された古典古代における文字普及の実態を考察するために、碑文史料の分布状況と用語法の拡散状況について検討した。ギリシアのアテネを拠点にギリシア・ヘレニズム・ローマとつづく重層構造の遺跡調査を実施した。このアテネの調査とともに、スパルタの遺跡調査を敢行し、そこにおける碑文史料の残存情況を時系列に従って調査した。さらに、オリエント・ギリシア・ヘレニズム・ローマ帝国と連なる地中海文明における言語・文字文化の継承と伝播を考えるとき、その諸問題は世界史という視野のなかで広範囲の地域にかなり深い影響を及ぼしており、近現代の世界でも様々な形で残存していることが確認できた。また、ポンペイ遺跡では、最近発見された碑文を調査し、修復中の遺跡の一部を映像に収めた。 研究分担者の研究実績として、16~19世紀のスペイン植民地帝国における文書管理実践に関するインターネットを使った可視化(http://bunteku.sakura.ne.jp/hisGisMinpaku/)の成果を踏まえ、16 世紀半ばにスペイン北部の商業都市ブルゴスで活動していたサラマンカ商会の元帳、日記帳を対象に、複式簿記に対するTEI (Text Encoding Initiative)準拠マークアップの適用、可視化の可能性の検討を行った。その成果はA Markup Guideline for Early Modern Spanish Double-Bookkeeping Sourcesとして編集中であり、2020年度中のオンライン公開を目標に作業中である。
|
現在までの達成度 (段落) |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
|
今後の研究の推進方策 |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
|
備考 |
研究代表者:『エコノミスト』「歴史書の棚」に書評、毎日新聞「今週の本棚」に書評を掲載。その他、電気新聞「ウェブ時評」に「グリーンブック」を記載、産経新聞等に書評等を掲載。許容メディア「10MTVオピニオン」にて中村彰氏との対談『ローマ史と江戸史で読み解く国家の盛衰』シリーズ。
|