研究課題/領域番号 |
26284102
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
三枝 暁子 立命館大学, 文学部, 准教授 (70411139)
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研究分担者 |
川端 泰幸 大谷大学, 文学部, 講師 (20410970)
鎌倉 佐保 首都大学東京, 人文科学研究科(研究院), 准教授 (60468824)
上川 通夫 愛知県立大学, 日本文化学部, 教授 (80264703)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 「ムラの戸籍簿」研究会 / 郷・村表 / 例会 / シンポジウム / 狭山池巡見 / ブログ |
研究実績の概要 |
まず、本科研の重要な目的となる郷・村表データベースの作成を円滑に進めていくため、月に1度、「ムラの戸籍簿(=郷・村表データベース)」研究会を開催し、研究会メンバーによる郷・村表データベースの進捗状況とそこから得られた知見についての報告、および郷・村にかかわる研究の紹介や書評等の報告を行い、その成果を共有した。具体的には、2014年5月10日、6月7日、7月6日、9月13日、10月18日、11月30日、2015年1月31日、2月22日の計8回、研究会を開催した。 このほか、科研メンバーおよび上記研究会メンバーにより、10月26日(日)に大阪狭山市の狭山池および大阪府立狭山池博物館の巡見を行った。当日は狭山池博物館の小山田宏一氏に解説していただき、古代・中世の当該地域の灌漑事業におけるムラの様相について学んだ。 以上の成果をふまえ、年度末の3月29日(日)に、立命館大学朱雀キャンパス多目的室にて「ムラの戸籍簿研究会」シンポジウムを開催した。ここでは、研究代表者・連携研究者による趣旨説明と活動紹介、および研究分担者と研究会メンバーによる郷・村のデータベース作成状況の紹介、連携研究者と研究会メンバーによる研究報告、さらには全体討論を受けての研究協力者による総括を行った。シンポジウムの開催を通じ、これまでのとりくみの意義と成果をひろく知っていただき、今後の作業・研究のため有益なアドバイスをいただく機会を得ることができた。 このほか、2014年4月に、「ムラの戸籍簿」研究会のブログを開設し、毎月の研究会の案内や研究会における報告の概要、巡見の様子、シンポジウムの案内などを掲載し、研究情報の発信に努めた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の予定通り、ほぼ月に1度のペースで郷・村表データベースに関する研究会を開催することができ、年に1度の巡見企画も実施することができた。また、研究分担者や連携研究者との情報共有も、研究会および巡見の機会を活用して比較的円滑に進めていくことができた。さらに当初予定していなかったシンポジウムを年度末に開催することができ、さらに以上の成果を周知させていくためブログを開設することができた。
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今後の研究の推進方策 |
今年度も、郷・村表データベース作成を円滑に進めていくため、月に1度研究会を開催し、進捗状況の確認を行っていきたい。加えて、昨年度よりも意識的に、郷・村研究を進めている研究者を研究会の場にゲストスピーカーとして招致し、郷・村表データベース作成の意義と注意点についてアドバイスをいただき、よりよいデータベース作成をはかっていきたい。 また、昨年度は畿内の郷・村の歴史をたどる巡見を行ったが、今年は畿外の郷・村に目を向け、昨年度以上に予習を重ねながら巡見を実施していきたい。 今年度末にも、できればシンポジウムを開催し、1年の成果の確認と共有・発信に努めたいと考えるが、昨年度のシンポジウム参加者から、データベースとあわせ、データベース作成の過程で得られた知見の情報発信も重要とのご指摘をいただいたことを受け、科研の成果発表のありかたとして、活字化を進めていくことをも視野に入れ準備をしていきたい。 さらに、ブログを昨年度にも増して積極的に活用し、写真等の掲載を増やすなどして、本科研の成果についての情報発信に努めていきたい。
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次年度使用額が生じた理由 |
採択後1年目ということもあり、慎重な運用を行ったこと、データベース作成のアルバイト謝金が次年度以降増えることが予想されることから、次年度使用額が生じた。
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次年度使用額の使用計画 |
データベース作成のアルバイトの数を増やし、山城国および大和国のデータベース完成に向け、人件費及び関連書籍費に充当させていきたい。
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