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2017 年度 実績報告書

儒教的民本主義と国民国家建設―東アジアの政治文化史的比較

研究課題

研究課題/領域番号 26284105
研究機関千葉大学

研究代表者

趙 景達  千葉大学, 大学院人文科学研究院, 教授 (70188499)

研究分担者 伊藤 俊介  福島大学, 経済経営学類, 准教授 (10737878)
久留島 浩  国立歴史民俗博物館, 大学共同利用機関等の部局等, 館長 (30161772)
武内 房司  学習院大学, 文学部, 教授 (30179618)
村田 雄二郎  東京大学, 大学院総合文化研究科, 教授 (70190923)
須田 努  明治大学, 情報コミュニケーション学部, 専任教授 (70468841)
愼 蒼宇  法政大学, 社会学部, 准教授 (80468222)
山田 賢  千葉大学, 大学院人文科学研究院, 理事 (90230482)
小川 和也  中京大学, 文学部, 教授 (90509035)
研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2018-03-31
キーワード儒教的民本主義 / 朱子学 / 比較史 / 自強と富国強兵 / 近代国家 / 名望家 / 民衆運動 / 宗教
研究実績の概要

研究の最終年度につき、研究の最終報告会を複数回開き、研究分担者全員の成果を確認した。内容的には、儒教的政治文化と政治思想に二分できる成果が達成され、東アジア四国においては、儒教的民本主義についての一応の最大公約数的認識が共有されていることが確認された。しかし同時に、日本の場合は生活の隅々まで儒教文化が浸潤しているわけではなく、平等思想の形成のされ方も、少なくとも朝鮮や中国とは違ったものであることが明らかにされた。すなわち、日本の場合は朱子学や陽明学の体内から平等思想を形成したというより、西欧思想の受容によって平等思想が外来的に形成されたということである。
また、朝鮮などでは富国強兵思想は儒教的民本主義に反するがゆえに容易に形成されなかったが、日本ではその思想発展は尋常ではないほどに発展した。これは儒教的民本主義の受容が日本では原理主義的になされなかったことを示している。すなわち、日本では儒教は国家の原理ではなく国家統治の手段として機能した側面が強かったということである。このことは勢い、民衆運動のあり方にも影響を及ぼしたが、日本では士人が民衆運動の指導者になることはほとんど考えられないことであったが、他の三国では士人が民衆の先頭に立つことは珍しいことではなかった。
以上のような研究成果は、最終的に趙景達編『儒教的政治思想・文化と東アジアの近代』(有志舎、2018年3月)としてまとめられ、刊行された。

現在までの達成度 (段落)

29年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

29年度が最終年度であるため、記入しない。

次年度使用額が生じた理由

29年度が最終年度であるため、記入しない。

次年度使用額の使用計画

29年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (15件)

すべて 2018 2017

すべて 雑誌論文 (2件) 学会発表 (3件) (うち国際学会 1件、 招待講演 2件) 図書 (10件)

  • [雑誌論文] 災害飢饉時における国家と名望家―報告を聞いて2017

    • 著者名/発表者名
      趙景達
    • 雑誌名

      歴史評論

      巻: 806号 ページ: .90~96

  • [雑誌論文] 植民地期の対馬における朝鮮人2017

    • 著者名/発表者名
      愼蒼宇
    • 雑誌名

      大原社会問題研究所雑誌

      巻: 706号 ページ: 21-43

  • [学会発表] 近代史にみる日韓関係2018

    • 著者名/発表者名
      伊藤俊介
    • 学会等名
      福島大学経済経営学類創立95周年記念事業国際シンポジウム「東アジア地域協力と朝鮮半島の展望」
    • 招待講演
  • [学会発表] 清末民衆宗教に見る宗教的回心の諸相:安丸良夫氏の民衆宗教研究に寄せて2017

    • 著者名/発表者名
      武内房司
    • 学会等名
      アジア民衆史研究会2017年度第2回大会
    • 招待講演
  • [学会発表] 日本における「牧民之書」の変遷2017

    • 著者名/発表者名
      小川和也
    • 学会等名
      韓日歴史共同学術大会
    • 国際学会
  • [図書] 儒教的政治思想・文化と東アジアの近代2018

    • 著者名/発表者名
      趙景達・須田努・小川和也・伊藤俊介・愼蒼宇・武内房司ほか
    • 総ページ数
      324
    • 出版者
      有志舎
    • ISBN
      978-4-908672-21-7
  • [図書] 東アジアから世界を見たら?(韓国語)2017

    • 著者名/発表者名
      趙景達・須田努・村田雄二郎ほか
    • 総ページ数
      495
    • 出版者
      ノモブックス(韓国)
  • [図書] 第4次現代歴史学の成果と課題12017

    • 著者名/発表者名
      愼蒼宇ほか
    • 総ページ数
      303
    • 出版者
      績文堂出版
    • ISBN
      978-4-88116-131-9
  • [図書] 歴史学研究会編『第4次現代歴史学の成果と課題22017

    • 著者名/発表者名
      須田努ほか
    • 総ページ数
      303
    • 出版者
      績文堂出版
    • ISBN
      978-4-88116-132-6
  • [図書] 吉田松陰の時代2017

    • 著者名/発表者名
      須田努
    • 総ページ数
      216
    • 出版者
      岩波書店
    • ISBN
      978-4-00-029205-4
  • [図書] 三遊亭円朝と民衆世界2017

    • 著者名/発表者名
      須田努
    • 総ページ数
      271
    • 出版者
      有志舎
    • ISBN
      978-4-908672-14-9
  • [図書] 歴史学を学ぶ人々のために:現在をどう生きるか2017

    • 著者名/発表者名
      須田努
    • 総ページ数
      323
    • 出版者
      岩波書店
    • ISBN
      978-4-00-025669-8
  • [図書] 歴史学が挑んだ課題 ::継承と展開の50年2017

    • 著者名/発表者名
      須田努ほか
    • 総ページ数
      387
    • 出版者
      大月書店
    • ISBN
      978-4-272-51011-5
  • [図書] 孫文とアジア太平洋 : ネイションを越えて2017

    • 著者名/発表者名
      村田雄二郎ほか
    • 総ページ数
      397
    • 出版者
      汲古書院
    • ISBN
      978-4-7629-6601-9
  • [図書] 『順天時報』社論・論説目録2017

    • 著者名/発表者名
      村田雄二郎ほか
    • 総ページ数
      382
    • 出版者
      東洋文庫
    • ISBN
      978-4-8097-0287-7

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公開日: 2018-12-17  

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