研究課題
島田(研究代表者)は、おもに5か年にわたる本科研全体の成果のまとめの作業を行った。タンザニア・マハレ山塊国立公園における野生チンパンジーの調査を行い、チンパンジーがナツメヤシの葉をアリ釣り道具として用いるという、初めての観察事例を英語論文として報告した。また西部タンザニアのトングウェを対象とする遊びに関するデータ収集を行った。ストラスブール大学CNRSのSueur准教授が来日したタイミングで、帝京科学大学東京西キャンパスで、ネコを対象とする研究者を集めてシンポジウムを開催した。国内においては、金華山(宮城県)、奥多摩(東京都)での野生ニホンザルを対象としたフィールドワークを継続した。クロフトら著『動物の社会ネットワーク分析入門』の翻訳本を東海大学出版会から出版し、社会ネットワーク分析の動物行動学への応用について、国内の研究者に向けてアピールを行った。本科研メンバーと協力者による連絡会議を数回行い、共同研究やその成果の共有を円滑に進めた。成果に関する一般向けの書籍の執筆を開始したが、科研期間中には執筆を終えることができず現在も継続中である。中村(分担者)は、マハレ山塊国立公園における野生チンパンジーを対象としたフィールドワークを持続させ、遊びと毛づくろい行動に関するデータ収集を行った。中村を第一著者とし、島田が共著となった英語論文で、チンパンジーのヒョウに対する対峙的屍肉食についての報告を行った。大石(分担者)は今年度、コンゴやカメルーンにおける長期調査を継続し、人類学的研究を行い、特に現地の人々のお絵描き遊びに注目してデータ収集を行った。高橋(分担者)は、フィールドでの認知心理学実験に用いるタブレット端末のプログラミングを行い、また実際にマハレ付近のカトゥンビ村を訪問し、複数の実験を行った。タンザニア・カメルーンで得られたお絵描き実験に関するデータ分析は現在も継続中である。
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2019 2018 その他
すべて 国際共同研究 (3件) 雑誌論文 (5件) (うち国際共著 1件、 査読あり 4件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (15件) (うち国際学会 3件、 招待講演 4件) 図書 (4件) 学会・シンポジウム開催 (1件)
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