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2018 年度 研究成果報告書

法廷における異文化衝突の言語分析―法文化の変容と法批判をめぐって―

研究課題

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研究課題/領域番号 26285001
研究種目

基盤研究(B)

配分区分一部基金
応募区分一般
研究分野 基礎法学
研究機関北海道大学

研究代表者

尾崎 一郎  北海道大学, 大学院法学研究科, 教授 (00233510)

研究分担者 濱野 亮  立教大学, 法学部, 教授 (80267385)
宇田川 幸則  名古屋大学, 大学院法学研究科, 教授 (80298835)
高橋 裕  神戸大学, 大学院法学研究科, 教授 (40282587)
池田 公博  京都大学, 大学院法学研究科, 教授 (70302643)
堀田 秀吾  明治大学, 法学部, 教授 (70330008)
研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2019-03-31
キーワード多文化主義 / 法文化 / 司法通訳 / マイノリティ / 法批判
研究成果の概要

経済のグローバル化に伴い頻発するようになっている法廷における異文化衝突現象について言語学的な手法を用いて日本、台湾、ベルギーで実証的に調査研究した。外国人旅行者や移民が法廷に被告人や証人として関わる状況が典型例である。
調査の結果明らかになったのは、第1に文化衝突現象についての法律家の無自覚さ、法廷通訳などの仕組みの貧弱さであり、第2に法廷における文化衝突現象の表向きの「不在」ということである。規範や価値観の対立が法的な言語により抑制ないし隠蔽されて、表面上は法的な手続が展開されている。分断社会における文化衝突への法的応答の限界が逆説的に明らかになった。

自由記述の分野

法社会学

研究成果の学術的意義や社会的意義

グローバル化する世界の各地で頻発している文化衝突の法廷における現れ方を分析することで、各国の法廷が異文化による挑戦を受けて深刻な正統性危機に陥りかねないにも拘わらず法の枠組に守られて多くの法律家が当該問題に鈍感であり続けていることがわかった。これは、法廷通訳の誤訳や不足といった技術的・実践的問題にとどまらず、文化衝突が法システムによってどのように抑圧され不可視化されているかに関わっており、文化衝突に法システムが適切に応答するためにより明瞭に自覚すべき構造的な問題を学術的に明らかにするものである。

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公開日: 2020-03-30  

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