研究課題/領域番号 |
26285017
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
城下 裕二 北海道大学, 法学(政治学)研究科(研究院), 教授 (90226332)
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研究分担者 |
山本 輝之 成城大学, 法学部, 教授 (00182634)
湯沢 賢治 独立行政法人国立病院機構水戸医療センター(臨床研究部), その他部局等, 臓器移植外科 診療部長 (10240160)
柑本 美和 東海大学, 実務法学研究科, 准教授 (30365689)
武藤 香織 東京大学, 医科学研究所, 教授 (50345766)
佐藤 雄一郎 東京学芸大学, 教育学部, 准教授 (70326031)
平野 美紀 香川大学, 法学部, 教授 (70432771)
奥田 純一郎 上智大学, 法学部, 教授 (90349019)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 病腎移植 / 臓器移植 / 自己決定権 / 治療行為 / 正当業務行為 / 被害者の承諾 |
研究実績の概要 |
今年度は、研究代表者および各分担者が、それぞれの専門領域にしたがって、病腎移植をめぐる問題点を、とりわけ海外の状況との比較という面から分析する作業を中心に実施した。 代表者の城下は、以前から交流のあるケンブリッジ大学法学部に新設されたCentre for Law, Medicine and Life Sciences に、初代の客員研究員として2015年8月初めから10月末まで滞在し、同大学医学部付属病院の臓器移植科の研究会において、"Diseased" Kidney Transplantation in Japan と題する報告を行い、また、これを契機として、同移植科のDr. Kourosh Saeb-Parsyらが主催される、疾患のある(あった)臓器などの提供者(いわゆるmarginal donor)に関する国際研究プロジェクトに参加することとなった。 また、研究分担者の平野は、2015年10月に香川大学にて、ドイツからProf. Henning Rosenau を招聘してシンポジウム「日本とドイツの臓器移植の現状と課題」を開催し、研究分担者らも参加して活発な議論を行った。また、平野は2016年3月に同大学において「障がい者の自己決定を尊重できる法と社会に関する研究セミナー」を実施し、研究分担者の山本および研究代表者の城下が、治療ないしは臓器移植の面からの報告を行った。 このように、海外調査および日本国内に向けての発信活動を交えつつ、 メンバー各自の努力によって、本研究課題に関する更なる検証を重ねることができたと考えられる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
全体的に、当初予定していた通りの計画に沿って研究を進めることができた。海外からのゲストを迎えてのシンポジウム等は先方の都合に左右される部分が大きいが、当初予定していた最終年度に加えて、今年度にも実施できたことは意義があったと思われる。
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今後の研究の推進方策 |
最終年度を迎え、これまでの各自の研究成果の総括を開始するとともに、当初から予定していたシンポジウムを実施し、病腎移植問題の国際比較を一層深める予定である。その上で、医学・法学双方の観点を踏まえた本課題に関する提言を取りまとめることにしたい。
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次年度使用額が生じた理由 |
物品費および旅費において、当初購入を予定していた文献ないし航空券よりも安価なものを選択することが可能となったため、残額が生じた。
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次年度使用額の使用計画 |
最終年度における物品費・旅費に加算して使用する。
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