研究課題
基盤研究(B)
研究代表者が京都府立図書館で発見した草稿は、1934年刊行の『制度経済学』の前半部のまとまった草稿としては初めてのものである。本研究は、この1927年草稿と『制度経済学』との比較を通じて、コモンズの理論形成過程が明らかにした。具体的には、古典派や限界学派などの経済理論のどの部分を、コモンズは否定し、どの部分を継承し、発展させたのかを、明確にした。また、1927~34年の歴史的変化がコモンズの社会改革論に及ぼした影響も明らかにした。さらに、G・ミュルダールなど後の時代の制度経済学者とコモンズとの接続関係についても明らかにした。最終的な研究成果は、Springer社から英文書籍として刊行した。
制度経済学