日本のサイエンス型産業がデジタル・コンバージェンス時代の境界破壊型の流れに喘いでいる様子を、主に半導体設計ツール産業を担うSynopsys社などへの聞き取り調査ならびに同産業に関する文理両側面からの文献・資料に基づいて、独自の仮説を作成しその検証を行った。仮説の中核は、半導体産業特有の自在な仮想統合を可能とする進化可能性の高い製品・産業の双対モジュール構造の威力である。双対モジュール構造の背後には、川上・川下間での企業・組織間コミュニケーションインターフェースの標準化、それが可能にする企業・組織・産業・国家の境界を越えた知識の互換性・再利用性・拡張性・相互運用性が重要な役割を果たしている。
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