研究課題/領域番号 |
26285096
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研究機関 | 一橋大学 |
研究代表者 |
山下 裕子 一橋大学, 大学院商学研究科, 教授 (90230432)
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研究分担者 |
上原 渉 一橋大学, 大学院商学研究科, 准教授 (30515060)
佐々木 将人 一橋大学, 大学院商学研究科, 准教授 (60515063)
澤田 成章 鹿児島大学, 法文教育学域法文学系, 准教授 (70714616)
福冨 言 京都産業大学, 経営学部, 准教授 (80387993)
福地 宏之 東洋学園大学, 現代経営学部, 准教授 (90552505)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | マーケティング・コントロール / マーケティング・メトリクス / マネジメント・コントロール / マーケティング組織 |
研究実績の概要 |
本年度は、企業におけるマーケティング担当者を対象にした、質問票調査を行い、計798のデータを収集した。【調査設計と質問票作成】前年度までに行った、聞き取り調査と、先行研究調査に基づき、変数を抽出した。従来のマーケティング・コントロールの議論では、意思決定に使われたメトリックスの数(Mintz and Currim2013)や、用いられたメトリックスのタイプ(Fronsen et al, Ambler, Kokkinaki and Puntoni, 2004),測定システム(Homburg, Arz and Wieseke 2012)、能力(Verhoef and Leefland 2009)等に注目しているが、必ずしも、メトリックスと組織との関係にフォーカスしていなかった。我々は、組織との関係により焦点をあてるため、マーケティングのPDCAプロセスや、メトリックスを用いたプロセスの修正といったプロセスに着目した測定項目を盛り込んで、質問票を設計した。さらに、組織のクライメートという側面にも注目した。【調査の実施】第1回目2016年10月 マーケティング・ドリブン・クライメート、MPMS(MarketingPerformance Measurement System),メトリックスに基づくマーケティング・コントロール・プロセスについてのデータを収集するため、ウエッブによる質問票調査を行った。第2回目2016年12月 APMSとビジネスパフォーマンスを測定するための質問票調査を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度の計画の中心的な課題は、マーケティング・コントロールと、企業成果の関係を明確にするための質問票調査の実施である。前年度までの聞き取り調査と先行研究のレビューにより抽出した変数群を反映した質問票を設計し、調査を実施した。基本的な分析を済ませ、来年度は、仮説をより明確化し、実証を行って、研究のアウトプットへとつなげていく。
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今後の研究の推進方策 |
本年度は、マーケティング・コントロールと、企業成果の関係を明確にするための質問票調査を実施した。基本的な集計は行ったが、平成29年度はさらに、仮説をより明確化し、実証を行って、研究のアウトプットへとつなげていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
平成28年度中に、財務諸表の企業データと結合させる質問票調査の設計を当初計画していたが、データ分析と聞き取り調査の結果、販売管理費の算出基準の企業間の差異が大きく、マーケティングコントロールを行動レベルで測定する調査設計に変更した。データから概念構成を行うなど、多段階で複雑な分析が必要となり、これらの調査を平成29年度に延期せざるを得なかったため、次年度使用額が生じた。平成29年度は、主に延期した調査・分析費用、資料購入費、その結果が固まった上での研究成果発表費に充てる。
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