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2018 年度 実績報告書

階層問題としての団地高齢化の構造解析-計量分析とアクションリサーチの適用

研究課題

研究課題/領域番号 26285125
研究機関関西大学

研究代表者

与謝野 有紀  関西大学, 社会学部, 教授 (00230673)

研究分担者 林 直保子  関西大学, 社会学部, 教授 (00302654)
江川 直樹  関西大学, 環境都市工学部, 教授 (20388416)
高瀬 武典  関西大学, 社会学部, 教授 (90187956)
研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2019-03-31
キーワード団地高齢化 / 学歴 / 社会調査 / 自己組織化マップ
研究実績の概要

本年度は、団地高齢化の問題を健康寿命の面で検討し、さらに、本研究の実施による対象団地の幸福感などの意識の変化を追うために、二度目の質問紙調査を行った。質問項目には、2016年の調査と対応するものとして、地域交流、信頼感、幸福感を設定した。800世帯に調査票をランダムに配布し、郵便での返送の形で調査を実施した。回収率は郵送回収の調査としては極めて高率の52.2%となった。2016年と回答を比較すると、信頼感、幸福感、地域交流のいずれについても、2016年からポジティブな変化が観測でき、その多くが統計的に有意な改善となっていた。また、当該地域の平均余命の検討から、65歳以上の平均余命に延長傾向が見られる一方、本調査からは、年齢とともに健康状態の悪化が当然のこととして観測され、健康寿命の延伸の必要性が再認識された。
さらに、地域交流についても全体に改善が見られているが、高齢者で近隣との交流のないものが高率で観測され、地域住民の世代を超えた相互扶助システムの構築を目指す本研究の立場からすると改善すべき点はいまだ大きいといえる。
本研究の分析結果は、地域や行政にフィードバックされているが、これらを通じて、階層問題としての団地高齢化の課題が、若年人口の流入の問題と密接に関係していることが地域にも認識されてきており、こうした視点での取り組みが本研究によって活発化した。
また、大阪府下の団地居住者、約1200名に対して、インターネット調査を実施した。この目的は、これまでの特定地域限定的知見をより一般的なモデルへ展開するためである。データの分析には、意識、階層的地位のパターン識別の目的で、自己組織化マップを適用した。結果、学歴と所得を基礎として、年齢を超えた低信頼、低地域交流という類似したパターン群が識別された。これは、団地高齢化問題が階層的的課題と密接に関係していることを示唆している。

現在までの達成度 (段落)

平成30年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

平成30年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2019

すべて 雑誌論文 (1件) (うちオープンアクセス 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 団地居住者における地域への信頼感、愛着、および階層的地位ー自己組織化マップの利用によるパターン識別2019

    • 著者名/発表者名
      与謝野有紀
    • 雑誌名

      社会的信頼研究

      巻: 2 ページ: 25-36

    • オープンアクセス
  • [学会発表] 団地における相互扶助システムの創生と幸福感の変化2019

    • 著者名/発表者名
      与謝野有紀、林直保子、高瀬武典
    • 学会等名
      社会・経済システム学会

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公開日: 2019-12-27  

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