研究課題/領域番号 |
26285137
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研究機関 | 日本福祉大学 |
研究代表者 |
訓覇 法子 日本福祉大学, 福祉経営学部, 教授 (10329766)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 高齢者福祉 / 後期高齢者のライフコース / サービスコスト予測 |
研究実績の概要 |
平成27年度は課題2「後期高齢者のライフ・コースとライフ・チャンスに関する日瑞両国間の比較」を主に分析した。使用したのは日瑞両国の縦断面接調査(日本:日本大学「健康と生活に関する調査」Nihon University Japanese Longitudinal Study of Aging=NUJLSOA、スウェーデン:Swedish National Study on Ageing and Care=SNAC)の10年間のデータであった。調査対象は、調査開始年・ベースライン(日本1999年、スウェーデン2001年)に含まれる後期高齢者グループ(77-79歳、日本 n=878、スウェーデン n=1100)であった。このコーホートはその後の縦断調査で追跡されており、被調査者が生存する限り、生活条件、ライフ・スタイル(独居、食事習性、運動、喫煙など)、健康状態と機能障害、既往歴、急性期医療消費量、高齢者ケア・サービス給付などのデータが存在する。第一次分析では、重回帰分析によって、年齢グループ別のライフ・チャンス(最終年の結果)は初期条件に大きく依存することが明らかになった。日瑞両国の間には類似性とともに差異も発見された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究代表者訓覇法子、本研究の連携研究者であり日本の縦断面接調査の実施者・責任者でもある日本大学齋藤安彦とスウェーデンの研究協力者のMarten Lagergren(Stockholm Gerontology Research Center)の3名は、日本及びスウェーデンにおいて定期的な研究会議を持ち、解析方法や結果などを検討し、改善する方法によって、解析作業を速やかに進めることができた。
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今後の研究の推進方策 |
最終年度である平成28年度は、これまでに得られた第一次分析の結果を検討し、最終的な日瑞二国間の比較分析を実施する。そのために、2016年5月中旬に研究代表者と連携研究者が日本大学で研究会議を持ち、また6月初旬ウィーンのREVESネットワーク研究会議に参加する折に、連携研究者と研究協力者Marten Lagergrenが研究会議を持つ。さらに、秋には総合的な最終議論を行うために、日本あるいはスウェーデンにおいて研究代表者、連携研究者及び研究協力者 Marten Lagergren他2名、計5名全員の研究会議の開催を予定する。
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次年度使用額が生じた理由 |
平成27年度の計画として、日瑞両国の第一次分析状況を検討するために、2015年秋あるいは2016年春に両国のいずれかで研究会議を開催する予定であった。しかし、連携研究者齋藤安彦と研究協力者Marten Lagergrenは別の研究会議及び学会(REVES, GSA)への参加の折に研究会議を持ち、また研究代表者訓覇法子と齋藤安彦は国内において研究会議を持ったことに加えて、10月のタイで開催されたIAGGの学会には研究代表者も参加予定であったが、校務と重なり参加ができなかったために、未使用額が生じた。
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次年度使用額の使用計画 |
平成28年度、日本あるいはスウェーデンで開催予定の研究会議の渡航費用に使用する。また、プロジェクトが関わるREVESの研究会議(6月開催 ウイーン)に連携研究者齋藤安彦が参加するための渡航費用に使用する。
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