研究課題
基盤研究(B)
本研究では、高齢者の社会的孤立に対する重層的な予防策を検討する基礎資料を得るために、社会的孤立の帰結としての孤立死に至った高齢者の特性の解明、社会的孤立の軽減にむけた地域福祉実践のプロセス評価・見える化、社会的孤立の予防策としての地域環境要因の解明に着手した。本研究の結果、複合問題型のケースではなくサービス拒否と近隣からの孤立のみに該当した高齢者が孤立死に至りやすいこと、現在多くの地域で採用されている手上げ方式による見守り活動では社会的孤立のハイリスク者ほど対象から漏れがちであること、互酬性が豊かな地域では高齢者が孤立状態に至りにくい可能性があること、などが明らかにされた。
社会科学