研究課題
基盤研究(B)
本研究は、フィールドワーク初期の「場そのものが観察者に現れてくる」過程で、初学者と熟練者との間でどのような身体知の差異があるかを、現場に「入れている」状態を記述する行動特性を指標として抽出する事によって明らかにする事を目的とした。3年間の理論的および実証分析を通して1)居場所の安定性(フィールド内に自分の場ができ、自己の立ち位置、現場での暗黙の動き方、居方などに関する微視発生)、2)主体のシフト(聞き取りにおいて、こちらではなくあちら側が背景と共に聴けるようになる)、3)臨界を超える(「一通り分かる」を越えた理解と「いったん巻き込まれ」ながら自己の異人性を意識する)という段階性が見いだされた。
環境心理学