健常な高齢ドライバー92名に対するMRIでの白質病変や認知機能検査,運転行動調査を実施した。認知機能検査MMSEによる軽度の認知機能の低下が認められた高齢者はハザード知覚能力や運転行動のパフォーマンスに低下が見られた。MMSE得点が低い者はハザード知覚の得点が低かった。また,同様にMMSE得点が低い者は,指導員評価やドライブレコーダ・ジャイロセンサで測定した運転行動の得点が低い傾向を示した。 平成28年度には,高齢者に対する教育的介入を実施し,認知機能別に能力の改善が見られるかを検証した。教育後には,MMSEの得点に関わらず,ハザード知覚でも運転行動でも一定の効果が得られた。
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