研究課題
本研究では、顔認知のばらつきのメカニズムとその形成過程を、異文化間で比較する試みを行う。特に「先天性(発達性)相貌失認」に至る顔認知の歪みについて様々な手法で検討する。これまで脳の特定の部位に損傷を受けると相貌失認という、親しい人の顔を見ても区別できない状態となる、後天性の相貌失認がしられている。これに対して、近年、生まれつき顔を見ることが苦手な「先天性(発達性)相貌失認」の存在が示され、一方で顔認知が人並み以上に優れたSuper-Recognizerの存在も知られ、顔認知能力の歪みについて知られることとなった。本研究では顔認知能力のばらつきと発達について検討する実験を行った。
1: 当初の計画以上に進展している
本研究では、学術論文(国際誌)が14本、海外での発表11件、国内での発表8件を行った。また、顔学事典の編纂を行い、さらに東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所とともに「顔と身体表現に基づく異文化理解」のシンポジウムを企画し、報告書にまとめる作業を行っている。一般向けの本を出したことやこうしたシンポジウムから、研究成果を一般向けに広める試みができ、期待される成果をあげることができたと考える。
引き続き論文執筆作業を行い、岩波ジュニア新書でジュニア向けの本を作成する作業を行っている。また、アウトリーチ活動として、東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所とともに「顔と身体表現に基づく異文化理解」のシンポジウムを毎年企画し、報告書にまとめる作業を行う予定でいる。
年度を越して採択される予定の論文があるため。
年度を越して採択される予定の論文があり、論文掲載料や抜き刷り代などに使用する。実験は年度を越えて行っているので、年度を越した使用が必要である。
すべて 2014
すべて 雑誌論文 (14件) (うち査読あり 14件、 オープンアクセス 4件、 謝辞記載あり 14件) 学会発表 (19件) 図書 (1件)
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