研究課題/領域番号 |
26285177
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
露口 健司 愛媛大学, 教育学研究科, 教授 (70312139)
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研究分担者 |
川上 泰彦 兵庫教育大学, 学校教育研究科(研究院), 准教授 (70436450)
高木 亮 就実大学, 教育学部, 准教授 (70521996)
柏木 智子 立命館大学, 産業社会学部, 准教授 (90571894)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 教育学 |
研究実績の概要 |
平成28年度は、教育政策・事業が校区レベルのソーシャル・キャピタル醸成に及ぼす影響について、コミュニティ・スクール、学校評価、小中一貫制度、学校選択制度、教員人事制度、学校防災事業等を事例とする調査研究の成果の一部を、露口健司『ソーシャル・キャピタルと教育-つながりづくりにおける学校の役割-』(ミネルヴァ書房2016)及び露口健司『つながりを深め子どもの成長を促す教育学-信頼関係を築きやすい学校組織・施策とは-』(ミネルヴァ書房2016)に掲載した。これらの調査研究では、各教育政策・事業の運用過程におけるソーシャル・キャピタルの機能が明らかにされている。いずれの教育政策・事業も、ソーシャル・キャピタルを、教育政策・事業のインプットとアウトプットのプロセスに位置づけることで、教育政策・事業効果が適切に説明できるとする知見が得られている。教育政策・事業の導入から直接的に学力向上が説明できるものではなく、子ども・教師・保護者を取り巻く校区レベルでのソーシャル・キャピタルの醸成に着目すべきとする知見が得られている。 また、コミュニティ・スクール、学校支援地域本部事業については、平成28年度中も継続して量的・質的データ収集に努めており、3年間に及ぶ時系列データを生成している。これと併せて、3県対象約50小中学校の保護者調査のデータ、A県教員調査データ、B市学力調査データ等も収集しており、平成29年度は、これらのデータの分析を実施する。平成29年度は、調査データの分析を行い、9月末日に報告書原稿の提出を研究メンバーに求め、年度末に報告書を完成させる。そして、平成30年度の出版をめざす。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
コミュニティ・スクールをはじめとする複数の教育政策・事業の事例調査、及び約50小中学校を対象とする保護者対象調査を実施することができた。調査データの分析結果は、着実に論文や研究図書としてまとめている。
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今後の研究の推進方策 |
平成26-28年度間に収集した調査データの分析・考察を行い、9月末に集約し、研究報告書としてまとめる。
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次年度使用額が生じた理由 |
4月に入院していたため、4月開催の国際学会への参加ができなかった。
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次年度使用額の使用計画 |
研究成果の公表に、研究費を追加的に配分する。
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