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2015 年度 実績報告書

論理的思考力・表現力育成のための幼小中・教科間連携によるカリキュラム・授業開発

研究課題

研究課題/領域番号 26285202
研究機関熊本大学

研究代表者

河野 順子  熊本大学, 教育学部, 教授 (80380989)

研究分担者 宮瀬 美津子  熊本大学, 教育学部, 教授 (10219785)
島谷 浩  熊本大学, 教育学部, 教授 (10258337)
松永 拓己  熊本大学, 教育学部, 准教授 (10380990)
坂下 玲子  熊本大学, 教育学部, 教授 (20178552)
山元 悦子  福岡教育大学, 教育学部, 教授 (20220452)
長嶺 寿宣  熊本大学, 教育学部, 准教授 (20390544)
山崎 浩隆  熊本大学, 教育学部, 准教授 (20555768)
鶴田 清司  都留文科大学, 文学部, 教授 (30180061)
藤瀬 泰司  熊本大学, 教育学部, 准教授 (30515599)
ピダーソン スタン  熊本大学, 教育学部, 准教授 (30515747)
住田 勝  大阪教育大学, 教育学部, 教授 (40278594)
田口 浩継  熊本大学, 教育学部, 教授 (50274676)
緒方 信行  熊本大学, 教育学部, 教授 (60535714)
飯野 直子  熊本大学, 教育学部, 准教授 (80284909)
研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワード論理的思考力 / 表現力 / カリキュラム開発 / 幼・小・中連携 / 教科間連携
研究実績の概要

本年度の研究成果で一番大きかったことは、共同研究を行ってきた熊本市立K小学校(熊本市アクティブラーニング拠点校)や菊池市T小学校での熊本市や熊本県での発表会を通して、子供たちの学力向上には論理的思考力・表現力の育成は欠かすことのできない力であることが多くの先生方に共有されただけではなく、どのようにすればこうした論理的思考力・表現力育成を行えばよいかという方法論も広がってきたことである。これは、本研究で行ってきた授業開発やカリキュラム開発でわかってきたことをその都度公表してきたことによって、授業実践へ寄与できてきたことが大きかった。本年度行ってきた基礎研究による発達調査の分析からもこれまで明らかにしてきた発達のカリキュラムが指示されることがわかってきた。そして、こうした論理的思考力・表現力の育成のために本研究での中核理論である「根拠―理由づけ―主張」の三点セットによる活用が、教科を超えて活用可能であることが実践現場の先生方に共有されてきたことも熊本県下の授業開発に大きく寄与することができた。それぞれの学校での取り組みを通して、三点セット活用の学年ごとの留意点、発達の系統も臨床的研究の成果として、学びの履歴としてのカリキュラムとしてとらえることができた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

研究代表であった河野が昨年度手術入院しなければならない事態が起こったために、基礎研究である事例研究、調査研究の分析などが遅れているものがある。しかし、この間にもこれまでの市教育委員会、県教育委員会との連携事業などの取り組みの蓄積もあり、共同研究校の研究などが順調に進展したために、大きな遅れにはなっていないどころか、授業研究の面で多くの貴重な成果が見えてきた。

今後の研究の推進方策

本年度は、本研究の一応のまとめのときである。教科を貫く論理的思考力としての「根拠―理由づけ―主張」の三点セットの活用とともに、そのカリキュラム開発、授業開発の具体的事例も集めることができた。それぞれの教科におけるカリキュラムおよび授業開発のまとめを進めると共に、教科を貫く思考としての三点セットの活用について学びの履歴としてのカリキュラムの整備を進めていきたい。さらに、三点セットによるコミュニケーション能力のカリキュラム開発、および授業開発はかなり進んできた。今後は、国語科の授業開発の中で論理的思考力・表現力の育成でその重要性が明らかとなった「批評読みとその交流」のありかたについてカリキュラム開発及び授業開発を進展させていきたい。

次年度使用額が生じた理由

研究代表者が入院手術をするという突発的な事態が起こったために、予定していた調査の分析、およびそのための合同会議などをすることができなかったため。

次年度使用額の使用計画

最終年度となるので、学会などで研究を公表したり、最終カリキュラム開発、授業開発の臨床的研究の推進と分析などのための合同研究会のための旅費などにかなり必要となる。また、最終年度として、実践現場へ向けての成果報告会も開催していきたい。

  • 研究成果

    (19件)

すべて 2016 2015

すべて 雑誌論文 (11件) (うちオープンアクセス 10件、 査読あり 5件) 学会発表 (2件) 図書 (6件)

  • [雑誌論文] お話の世界の共体験を通して言葉を紡ぎ出す保育実践の開発-5歳児の円滑な就学をはかるための幼小接続カリキュラムの開発2016

    • 著者名/発表者名
      山元悦子
    • 雑誌名

      大学教員と幼稚園教諭との連携による保育の創造

      巻: 10 ページ: 45.46

  • [雑誌論文] 中学生のコミュニケーションにおける論理的な思考の育成―理由づけの質に着眼して―2015

    • 著者名/発表者名
      岩下嘉邦・河野順子
    • 雑誌名

      熊本大学教育学部紀要

      巻: 64号 ページ: 9,16

    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 渓おs句・制御におけるシステム思考導入による評価・活用能力の育成2015

    • 著者名/発表者名
      内田有亮・西本彰文・田口浩嗣
    • 雑誌名

      日本産業技術教育学会九州支部論文集

      巻: 22 ページ: 69,76

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 思考力・判断力・表現力などを育成する教材に対する検討2015

    • 著者名/発表者名
      内田有亮・西本彰文・田口浩嗣
    • 雑誌名

      技術科教育の研究

      巻: 20 ページ: 47,54

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 「情報に関する技術」の学習活動におけるレジリエンスの形成2015

    • 著者名/発表者名
      大塚芳生・荻嶺直孝・鹿釜良一・田口浩嗣・橋爪一治
    • 雑誌名

      日本産業技術教育学会九州支部論文集

      巻: 23 ページ: 51.59

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 自分の生活経験から類推する~「わがこと」として読むために~2015

    • 著者名/発表者名
      鶴田清司
    • 雑誌名

      月刊国語教育研究

      巻: 517 ページ: 28,31

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 教科の枠を超えてコンピテンシーを育てる~「類推」による思考の有効性~2015

    • 著者名/発表者名
      鶴田清司
    • 雑誌名

      教育展望

      巻: 61 ページ: 16,20

    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 国語科と「アクティブラーニング」~頭の中をアクティブな状態にすることが基本~2015

    • 著者名/発表者名
      鶴田清司
    • 雑誌名

      ティーダ

      巻: 18 ページ: 7,10

    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 「アクティブラーニング」を問い直す~すべての学びの基本原理である~2015

    • 著者名/発表者名
      鶴田清司
    • 雑誌名

      研究紀要

      巻: 16 ページ: 1,8

    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 学習評価を活用して思考力・判断力・表現力の育成を図る小学校社会科授業の開発-単元「犬童球渓と旅愁」の開発を手がかりにして-2015

    • 著者名/発表者名
      藤瀬泰司
    • 雑誌名

      九州地区国立大学教育系・文系研究論文集

      巻: 3巻1号 ページ: 1,19

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 生活場面と音楽との関わりをもとにした音楽鑑賞学習2015

    • 著者名/発表者名
      山崎浩隆
    • 雑誌名

      熊本大学教育学部紀要

      巻: 64 ページ: 197、203

    • オープンアクセス
  • [学会発表] 課題研究 国語科教育における理論と実践の統合(2)―養成教育のあり方―「理論の実践化」から「実践の中の理論」へ2015

    • 著者名/発表者名
      河野順子
    • 学会等名
      全国大学国語教育学会西東京大会
    • 発表場所
      創価大学
    • 年月日
      2015-10-24 – 2015-10-25
  • [学会発表] <対話>による説明的文章の授業づくり2-論理的思考力・表現力育成を目指して―2015

    • 著者名/発表者名
      河野順子
    • 学会等名
      日本国語教育学会
    • 発表場所
      品川区立小中一貫品川学園
    • 年月日
      2015-08-01 – 2015-08-02
  • [図書] 論理的思考力・表現力育成のためのカリキュラム開発―教科間連携、幼・小・中連携を視野に入れて―2015

    • 著者名/発表者名
      熊本大学教育学部・四附属学校園・河野順子・藤瀬泰司・田口浩継・坂下玲子・飯野直子・島谷浩・ピダーソン・山崎浩隆・宮瀬美津子・
    • 総ページ数
      299
    • 出版者
      渓水社
  • [図書] 国語科教育実践の開拓と創造2015

    • 著者名/発表者名
      広島大学附属小学校国語科・河野順子
    • 総ページ数
      184
    • 出版者
      鯉城印刷株式会社
  • [図書] 国語教育学研究の創成と展開2015

    • 著者名/発表者名
      「国語教育学研究の創成と展開」編集委員会・河野順子・住田勝
    • 総ページ数
      534
    • 出版者
      渓水社
  • [図書] 教科の本質から迫る コンピテンシー・ベイスの授業づくり2015

    • 著者名/発表者名
      那須正裕・江間史明編・鶴田清司
    • 総ページ数
      183
    • 出版者
      図書文化
  • [図書] 発達モデルに依拠した言語コミュニケーション能力育成のための実践開発と評価2015

    • 著者名/発表者名
      山元悦子
    • 総ページ数
      458
    • 出版者
      渓水社
  • [図書] 読書教育を学ぶ人のために2015

    • 著者名/発表者名
      山元隆春編・住田勝
    • 総ページ数
      312
    • 出版者
      渓水社

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公開日: 2017-01-06  

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