研究実績の概要 |
(1)TX300の実験システム構築: CRT提示測定に問題はなかったが実空間測定は較正を視線に直行する平面で行わねばならず前後移動対象の測定精度が下がったため実験場面の工夫が必要である。(2-1)一画面同調性知覚課題実験(発話速度):測度は正答率と注視数。統制(ctr)群は30名の大学生・卒業生、臨床(asd)群は研究者が募ったIQ85以上の12名で全者に研究参加の書面同意を得た。各群特性(ctr,asd)はage(20.97±1.71,26.58±8.15,P=.037),IQ(110.9±10.7,109.58±14.24,P=.745),AQ(15.4±5.47,26.92±9.36,P<.001)。発話遅速別の正答率(ctr,asd)は遅 (.912±.026,.812±.041),速 (.849±.027,.703±.043)。遅速×群のANOVAでは遅速(F(1,40)=13.29,P=.001)と群(F(1,40)=1432.06,P <.001)の主効果が認められた。遅速別の群間単純主効果は遅(P=.046)、速(P=.006)。AQ/IQと正答率の相関はctrの速・IQ(r=.386,P=.035),asdの遅・IQ(r=.65,P=.022)のみ有意。注視数データのAOI(目・鼻・口・頬顎・髪・首・身体・背景)×遅・速×群のANOVAではAOI(F(1.81,106.38)=30.52,P<.001)の主効果、発話とAOIの交互作用(F(2.66,106.38)=8.115,P<.001)が認められた。群別・AOI別の遅速の単純主効果はctrは目(遅>速,P<.001)、頬顎(遅<速,P<.001)、asdは背景(遅>速,P=.003)であった。(2-2)動画刺激作成:「発話スタイルの複雑さ」要因で刺激作成、パイロット測定を行った。
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