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2017 年度 実績報告書

孤立カーボンナノチューブのナノ配列制御と電子デバイス応用

研究課題

研究課題/領域番号 26286009
研究機関国立研究開発法人産業技術総合研究所

研究代表者

田中 丈士  国立研究開発法人産業技術総合研究所, ナノ材料研究部門, 上級主任研究員 (30415707)

研究分担者 片浦 弘道  国立研究開発法人産業技術総合研究所, ナノ材料研究部門, 首席研究員 (30194757)
研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2018-03-31
キーワードカーボンナノチューブ / 分離 / 孤立 / エナンチオマー / DNA
研究実績の概要

平成29年度は、前年度途中から研究代表者が急遽、所外に出向することとなったため遅れが出ていたカーボンナノチューブのエナンチオマーに対するDNAの相互作用を調査する研究を中心に進めた。はじめに、右巻きと左巻きのカーボンナノチューブに対するDNAの相互作用について以前に行った方法で再現性が得られるかどうかを確認した。DNAには(6,5)カーボンナノチューブに選択的に相互作用することが知られているオリゴDNA (TAT)4(TAT配列の4回繰り返し配列をもつ12merのオリゴDNA)を用いた。右巻きもしくは左巻き(6,5)カーボンナノチューブを当該DNAで分散したものに、光学活性を持たない界面活性剤(ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム[SDBS])を添加して光学スペクトルの変化を観測する。このDNAからSDBSへの置換されやすさを指標にDNAとカーボンナノチューブの相互作用が評価できる。結果として再現性を得ることが出来た。次いで、20℃から50℃まで10℃刻みで温度を変更して同様の実験を行ったところ、以下の二点が明らかとなった。(1)いずれの温度においても右巻き(6,5)カーボンナノチューブが左巻きのものより置換が遅い、つまり、DNAとの相互作用が強いということ、(2)右巻きと左巻きの(6,5)の両方で温度が高くなるにつれて置換が早く進む、つまり温度の上昇に伴いDNAとカーボンナノチューブの相互作用が弱まるということ、が明らかになった。以上より(TAT)4配列を持つオリゴDNAは、右巻きの(6,5)カーボンナノチューブに対して高い親和性を持つことが明らかとなった。このことは、DNA折り紙を用いたカーボンナノチューブのナノ配列制御を効果的に行うにはエナンチオマーをも分離したカーボンナノチューブを用いる必要があることと、配列によってどちらのエナンチオマーを使用するかを検討する必要性を示しており、今後の研究を進める上で重要な知見を得ることが出来た。

現在までの達成度 (段落)

29年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

29年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2017

すべて 雑誌論文 (1件) (うちオープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] 生体分子の分離技術を利用したカーボンナノチューブの分離2017

    • 著者名/発表者名
      田中 丈士
    • 雑誌名

      生物工学

      巻: 95 ページ: 730-733

    • オープンアクセス

URL: 

公開日: 2018-12-17  

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