本研究課題では、電子線の新しい伝播モードである「電子らせん波」をもちいた磁性イメージング手法の開発および磁性との相互作用の解明を目的として、おもに軌道角運動量をもつビームの生成および伝播特性、位相イメージング法の開発に関する研究を行い、以下の成果を得た。1)超高圧電子顕微鏡を利用した1000keVの電子らせん波の生成、2)フォーク型回折格子をもちいた新しい位相回復法の開発、3)軌道角運動量をもつ非回折電子ビームの生成およびベッセルビームの自己修復性の実験的検証、4)ダンマン渦回折格子をもちいた軌道角運動量計測法の開発、5)電子らせんビームによるスキルミオン生成・消滅の実験的検証。
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