金ナノ粒子間で生じる表面増強ラマン散乱の強度が近接する粒子間距離に強く依存することが知られるように、微粒子界面が関わる特性を機能として利用するには、粒子の分散・凝集状態を精密に制御することが求められる。しかしながら、液中で分散安定な粒子はその状態を維持し続け、一方、不安定化した粒子は凝集し続ける傾向があるため、数個単位の粒子の分散・凝集制御は一般に困難である。これに対して研究代表者は、可動性コア粒子を内包した中空粒子配列体を作製し、粒子数個が関わる粒子間距離を交流電場等の外場によって可逆的に制御できることを、配列体内に埋め込んだコア粒子の挙動と空間配置を直接観察することで実証した。
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