倒立型蛍光顕微鏡をベースに、任意方向の外部磁場を印加してダイヤモンド内のNVセンターのODMRスペクトルを測定する装置を開発するとともに、ダイヤモンドナノ粒子の向きを正確に決定するための制御・解析プログラムを作成した。EGF受容体が多数存在するA431細胞を用い、抗EGF受容体抗体を介してEGF受容体にダイヤモンドナノ粒子を特異的に標識した。ODMRスペクトルを数分毎に測定し、ダイヤモンドナノ粒子の向きを逐次決定することで、EGF受容体の動きすなわち、細胞膜のゆらぎ運動を検出することができるようになった。今後は、この技術を様々な生体分子ダイナミクス計測に発展させていく。
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