研究課題
殺菌の殺滅を目的とした放電プラズマ殺菌は、薬品不要で、電源のみで稼働するために、いつでもどこでも生物学・農学的な作用を得られているが、バイオプラズマ応用全般に於いてもいえることであるが、プラズマと生体の相互作用で未知な部分がおおくある。また、完全な殺菌をえるためにも、その解析がつよく求められているため、本研究では、プラズマ滅菌過程において、生体内フリーラジカルの挙動が多くの知見を与えるのではないかとの考えから、フリーラジカル解析を軸に、プラズマ生成するイオン・ラジカル・光といった個々の反応種の滅菌作用の発現機構を、プラズマ殺菌中そのばで実時間に観察可能な方法によって詳細に解明することを継続して進めている。本年度は、生体のフリーラジカル検出を行い、プラズマの相互作用の解析を進め、放電プラズマで生成される酸化性化学種が生体の代謝に与える影響を生体内の代謝物の網羅計測を行い、グルコースをエネルギー源としてピルビン酸、乳酸を経て、クエン酸回路でのシュウ酸、コハク酸、リンゴ酸などの代謝物量の亢進がプラズマ照射で見られる可能性を得ることができた。今後、代謝機構にプラズマが与える影響について解明を進める。
2: おおむね順調に進展している
本年度内計画通り、生体のフリーラジカル検出と代謝物の網羅解析を進めることができたため
引き続き種々多様な調査対象に拡張してプラズマとの相互作用の解明を目指す。プラズマ省により発現する代謝経路とその機構を解明しつつあるが、継続して生体内フリーラジカルが生体物質に与える影響を分析し、その影響が生体反応に及ぶメカニズムを体系化する。
生体用実時間その場解析の拡張装置の改造予定が順調に進んだため、代謝解析に重点をおくように来年度に持ち越して、まとめて解析を行うために繰り越した。
プラズマ照射したときに生じる代謝活性の解析を重点的に実施する予定をしている。
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