研究課題
本研究では,長時間にわたって結像システムの性能を安定に保つことができる一体型ミラーシステムの開発を進め,これによってXAFSイメージングや蛍光X線イメージングへの応用を目指している.本年度は,①蛍光X線結像システムの開発とデモ実験,②高分解能X線カメラを使ったコンパクト結像システムのデモ実験,③新規結像光学系の提案を行った.①では,昨年度の予備実験を受けて,最適化された蛍光X線結像システムをSPring-8にて開発した.これを用いてテストパターンや微粒子試料の元素分布の可視化を行った.テストパターンの観察の結果,500nmの空間分解能を達成した.これは蛍光X線結像イメージングの中では世界最高の分解能である.様々な元素からなる微粒子試料を観察したところ,蛍光X線をフォトンカウンティング条件下でうまく検出できた.これを再構成することで,カラーのX線画像(つまり元素分布)を作成することができた.②では,分解能1000~500nmを持つX線カメラを導入することで,約6mという比較的コンパクトなX線結像システムを開発した.明視野像では50nmの構造を明瞭に可視化することができた.XAFSイメージングでも同様に高分解能な測定を実施することができた.③では,凹面鏡と凸面鏡を組み合わせた新規結像光学系を提案した.拡大倍率を大きく向上させることができる.将来の非常にコンパクトな顕微鏡システムを開発することが可能となった.
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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