宇宙線が太陽活動の影響を受けて地球へ飛来し大気と核反応して生成される炭素14が樹木に取り込まれ年輪に保存されることを利用して過去の宇宙線量の変動を1-2年分解能で測定した。その結果,AD 500-1350年について太陽活動極小期の特性を明らかにし,過去7千年の一部の測定から太陽活動の変動によると思われる宇宙線の異常増加を発見した。 また大気に進入した宇宙線粒子が電離作用によって分子イオンを作り雲凝結核の生成に寄与することを,加速器からの重イオン粒子を用いて検証した。生成イオン密度と生成粒子数密度の粒径分布の関係を測定した。入射イオンの違いに対するはっきりした生成粒子の特徴の変化は見られなかった。
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