研究課題
基盤研究(B)
日本のオリジナル技術である極低温レーザー干渉計型重力波検出器には、クライオポンプ効果による鏡の汚染という特有の問題がある。このため、日本の重力波望遠鏡KAGRAでは1年に2ヶ月の鏡のクリーニング期間が必要となるが、突発イベントを狙う重力波検出器にとって、この観測デッドタイムは致命的であり、可能な限り短縮することが求められる。本研究では、まず、このクライオポンプ効果による鏡の汚染メカニズムを実験的に再評価し、吸着する残留ガスの主成分が水であり、その成長速度は26.8nm/dayであることを突き留めた。また、低温鏡の冷却昇温時間を、高効率熱伝導体の開発や昇温仮定の工夫で半減させる事に成功した。
宇宙物理学実験