カンチレバーを用いた高感度・高周波電子スピン共鳴によるテラヘルツ磁気共鳴力顕微鏡の開発を行った。ファイバー光学Fabry-Perot干渉計を用いた高感度変位系により、100 ng程度の微小試料のテラヘルツESR測定が可能になった。実際に、ヘムタンパク質のモデル錯体であるヘミンに対して適用し、0.5 THzまでの周波数領域でのESR信号から詳細にゼロ磁場分裂定数の決定に成功した。 また、低温、強磁場中でも動作する3軸ピエゾステージを作製し、テラヘルツ磁気共鳴力顕微鏡のプロトタイプの作製を行った。磁気チップをつけたカンチレバーを試料表面に対し操作することで、空間分解ESR信号の検出に成功した。
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