研究成果の概要 |
複数の時計遷移をもつYb+の特長を生かし, それらの周波数比の測定から微細構造定数の時間変化を探索する. 174Yb+ 2S1/2-2D5/2遷移に加えて, 磁場に対して鈍感な171Yb+ 2S1/2-2D3/2遷移の単一イオン分光法を確立した. スペクトルに伴う多数のサイドバンドが, イオンがトラップ中心からずれて増大した非線形振動によること, 過剰マイクロ運動の除去でサイドバンドも減少することを突き止めた. これは運動由来の不確かさ低減に直結する. 時計レーザーに光周波数コムを位相同期させる技術を確立し, 半導体レーザー励起Yb:KYWレーザーで光周波数比の連続計測を最大3時間可能とした.
|