有機半導体薄膜を用いたキャビティポラリトンの作成と、その量子状態を外部から制御することを目標に、状態制御技術の開発を行った。ミラーに有機半導体薄膜を蒸着し、上からミラーをかぶせてキャビティを作成した。角度依存反射・蛍光スペクトルの解析から最大300meV程度の真空ラビ分裂エネルギーが得られ、強結合状態の生成を確認した。 また、二次元平面内の量子状態をコヒーレント制御する手法開発のために、空間位相変調素子を利用した振幅位相制御の手法開発を行った。対象として固体パラ水素を選択し、二次元平面内での量子状態分布を制御できることが確認され、更にその状態を画像の強度分布として一括して取り込むことに成功した。
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