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2018 年度 研究成果報告書

大気の無い惑星模擬表層の熱慣性測定:惑星リモートセンシングへの応用

研究課題

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研究課題/領域番号 26287108
研究種目

基盤研究(B)

配分区分一部基金
応募区分一般
研究分野 固体地球惑星物理学
研究機関国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構

研究代表者

岡田 達明  国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究所, 准教授 (30321566)

研究協力者 田中 智  
福原 哲哉  
田口 真  
荒井 武彦  
坂谷 尚哉  
嶌生 有理  
千秋 博紀  
出村 裕英  
Helbert Jorn  
Mueller Thomas G.  
研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2019-03-31
キーワード熱慣性 / 熱撮像 / 空隙率 / はやぶさ2 / 小惑星 / 惑星形成 / 熱赤外カメラ / 岩塊
研究成果の概要

本研究は大気の無い惑星表層の熱物性について実験的・数値的なモデルを作成し、実際の惑星探査機による観測結果に適用するものである。想定していた表層は、砂礫質のレゴリス状であり、それらに対して実験および数値シミュレーションを進めていた。小惑星探査機「はやぶさ2」が小惑星リュウグウに到着し、熱撮像カメラTIRによって世界初の小惑星1自転分の高解像度熱撮像を実施した。その結果、小惑星表面は想像に比べて低熱慣性であり、非常に空隙の多い表層で覆われており、当初予測していたレゴリス状とは異なっていた。そこで、観測に適合すべく、高空隙率でラフネスのある表面状態に対する熱モデルの構築を新規に開始し始めている。

自由記述の分野

惑星探査科学

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究では主に小惑星の表層熱物性を示す熱物理モデルを実験および数値シミュレーション的に構築し、「はやぶさ2」熱赤外撮像装置TIRによる観測結果と比較することを意図していたが、TIRの観測結果によって、小惑星表層の状態が想定と大きく乖離していることが判明した。即ち砂礫質のレゴリスでは覆われておらず、高空隙な岩石で覆われており、熱物理モデルは完璧に再構築をする必要が生じた。岩塊は母天体の内部構造であり、それが高空隙であったという事実は小天体の圧密度が低いことを示唆する。これは現在の地球に衝突の恐れのある地球近傍小惑星や、原始太陽系の微惑星の機械的性質が脆弱であることを示す、重要な成果である。

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公開日: 2020-03-30  

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