高強度レーザー電場中のイオン化について、光電子のエネルギースペクトルだけでは分離、識別できないイオン化経路について、主に光電子角度分布から明らかにすることができた。主な成果は、以下の4項目である。 (1)超高速多チャンネルイオン化における光電子とのコヒーレントな相関の理論的、数値的検証。(2)クリプトン原子のイオン化における共鳴中間状態の重要性を示唆。(3)レーザープラズマを用いた真空紫外極短パルス波形計測法の提案と実証。(4)光電子・光イオン3次元運動量同時計測によるメタノールの光電子角度分布測定に基づいた解離性イオン化経路の決定。
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