研究実績の概要 |
金属触媒配位子と基質の官能基との間でのLewis酸-塩基相互作用を用いることで、イリジウム触媒によるオルト位選択的なC-Hホウ素化反応を達成し、学術論文として発表した(Angew. Chem. Int. Ed. 2017, 56, 1495)。本触媒系では、触媒と基質の置換基間での立体反発のため、通常は進行しにくいオルト位でのC-Hホウ素化反応を、Lewis酸-塩基相互作用という比較的強い非共有結合性相互作用を利用することで達成できた。そのほかにも、マンガン触媒とボランを共存させることにより、マンガン触媒としては初めての酸素配向基によるC-H結合変換反応(Org. Lett. 2016, 18, 304)や、レニウム触媒による芳香族イミデートとカルボジイミドとの反応による1,3-ジイミドイソインドリン化合物の合成反応(Org. Lett. 2016, 18, 2459)、を開発することができた。
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