本研究を通して以下の項目を達成した。(1)ボリルアニオンを2つ有するLiのアート錯体が水素分子およびベンゼンを脱プロトン化可能であること、ボリル置換アルコールは塩基性条件下で転位を起こすこと、ボリル置換ジホスフェンのnBuLi付加体・ラジカルアニオン・ジアニオンはホウ素の置換基効果により安定化できること、および(2)非対称ジボラン(4)がCOおよびイソシアニドの三重結合を切断すること、非対称ジボラン(4)がアルキンと反応してジボリルアルケンが得られること、非対称ジボランがイソシアニドと反応してBpin環が縮小すること、対称ジボランが水素分子と直接反応すること、を見いだした。
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