自然エネルギーを貯蔵可能な化学エネルギーに変換させる反応系の構築は、現代社会にとって極めて重要な研究課題である。化学結合生成・開裂には、少なくとも分子間で2電子の授受が必要であるが、光及び電気化学的反応での電子移動は1電子過程であり不安定ラジカル中間種が形成され易く選択的分子変換が困難になっている。 本研究では、光1電子還元体へのプロトン化で中性ラジカル配位子を持つ金属錯体を形成させ、分子間不均化反応で2電子還元体を形成させCO2を行った。また、アクアー及びアミノ金属錯体からのプロトン解離で生成する負電荷を配位子に収容させることで、オキシル及びアミノラジカル錯体を形成させて、酸化反応を開発した。
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