リチウムイオン内包フラーレン(Li+@C60)がカチオン性分子であるという特徴も利用し、アニオン性ポルフィリン類縁体を用いて、電子ドナー・アクセプター超分子錯体の作成を行い、その光電変換系の構築を行った。電子供与体は、ポルフィリン、クロリン、バクテリオクロリン、フタロシアニンを合成し使用した。作成した超分子錯体を用いて色素増感太陽電池を作製し光電変換特性の評価を行った。その結果、フタロシアニン・Li+@C60超分子錯体において、700nmの波長において光応答性を示す太陽電池を作製することに成功した。またポルフィリン誘導体の場合においてもC60に比べ顕著な光電変換特性の優位性が認められた。
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