高分子鎖と溶媒だけではなく、両者と相互作用可能な低分子(エフェクターと呼ぶ。)を高分子溶液に第三の成分として加えることで温度応答性高分子を自在に設計できることを明らかにした。また、エフェクターが溶媒和分子となり、高分子を室温で溶解させ、加熱することにより高分子と低分子間の会合が切断され、高分子の自己会合による相分離を引き起こす機構を明らかにした。様々な媒質中で下部臨界共溶温度型相分離を起こすユニバーサルな温度応答性高分子の開発や光学活性なエフェクターによる高分子のキラル認識に連動した相分離の制御に成功した。さらに化学反応と高分子の相分離を共役することで、化学反応応答性高分子の構築にも成功した。
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