研究課題
本研究では、電気化学的還元(電解還元)法に着目し、エネルギー源として太陽光を用いて、二酸化炭素と海水を原料として、電解還元法で有用物質を生成する技術を確立する。具体的には、導電性ダイヤモンドを電極、二酸化炭素を溶解させた海水を電解液として用いた、太陽光発電を駆動力とした電解還元システムを構築し、有用有機物質を高効率・高選択的に生成することを目的とする。本年度は下記について検討した。1)太陽電池パネルと電解還元セルの電源を接続した。また、周辺装置を組み立てた(太陽電池パネルの出力は一枚当たり125 Whであり、電解還元セルを十分に駆動させることができる)。2)太陽光エネルギーを駆動力とした電解還元を実施した。3)電解還元を行うための必要な電力以外を貯蓄するバッテリーを設置した。また、貯蓄した電力を用いて、夜間に電解還元を行った。最終的に24時間稼働する電解還元システムに構築を実施した。4)太陽光エネルギーと生成した物質とのエネルギー変換効率を算出した。5)単位時間あたりの有用物質の生成量の向上のために、電極の連結を行った。具体的にはダイヤモンド電極セルを連結して全体としての電極面積を増大させた。単一の電極面積を増大させるよりも、複数の電極の面積を足し合わせて総計面積を増大させた方が、メンテナンスやコストの面で長所が多いことが明らかになった。6)高圧下でのCO2還元を実施した。当研究室が所持している高圧力用電解セルを用いて電解還元を行った。7)シングルセルでのCO2還元を実施した。作用極をボロンドープダイヤモンド電極、対極を白金を用いて、隔離膜なしで水溶液中でCO2還元を実施したところ、ホルムアルデヒドが大量に生成したことが明らかになった。
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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