研究課題
圧電体/圧磁体/誘電体/導体等の接合構造体に外力・電気・磁気が作用すると、応力、電気変位、磁気誘導の特異場が界面端に発生する。界面端における電束密度、磁場の特異場を利用することにより、従来の性能を凌駕するセンサを開発できると考える。本研究の目的は、従来の接合体の特異応力場の解析を圧電圧磁接合体に拡張し、電気変位(電束密度)あるいは磁気誘導の特異場の特性とその領域サイズの限界を明らかにし、それらの特異場の特性を用いた高性能電磁気センサの創成の指針を得ることを目指すものである。最終年度に当たり高性能電磁気センサの作成指針を得るため,センサの解析および試作を行った.その結果(1-3:解析,4,5:実験)を以下に述べる.1.三次元圧電接合体の界面端角部における特異場の強さを精度良く,効率よく求めることが出来る保存積分法を開発した.積分半径によらず一定の特異場の強さ(応力拡大係数)を求めることができた.2.十字型圧電接合体に対する負荷方法,接着層厚さ、圧電体の物性値を変えて,圧電接合体の接合界面端に発生する電気変位および応力について調べた.接着面に対して垂直に圧縮荷重を加える負荷方法を用いて,接着層厚さをある程度厚くすること,圧電材の圧電定数を大きくすることにより電束密度を大きくすることができることが分かった.3.圧電接合体をとりまく空間(空気中)の電場は,圧電体単相体に比べて10倍程度大きくなる.接着層厚さが0.05mmより厚くなると,電場の強さは飽和する.4.圧電体を側面から圧縮した場合,接合体にした方が単相体より大きい電圧が得られた.また,3種類の圧電接合体を作成し,電圧測定した結果,弾性定数が大きい圧電材の方が接合界面端に高い電圧が発生することが分かった.
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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