本研究では,基板上に成長させた「くの字」型ナノコラムに対するクリープ実験を実施した.形状をくの字にすることで曲がり部とナノコラム/基板界面に応力集中させることを意図している.TiおよびTa2O5ナノコラムは室温下でクリープ変形して応力集中部である曲がり部や界面で破壊した.ナノコラムのクリープを考慮した応力解析を実施して,ナノスケールの応力集中場が破断寿命を支配することを明らかにした.さらに,大気中および真空環境下でのクリープ実験を実施して,ナノコラムのクリープは水分や酸素などの大気環境により大きく加速することを明らかにした.
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