研究課題
本研究の主要5課題の成果を示す.(1)セルラーオートマトン解析法による3次元軸索伸展シミュレーションの開発:力学・電磁場細胞周辺環境の神経軸索進展への影響の観察結果を踏まえて,細胞周辺環境の影響を考慮した神経軸索伸展解析プログラムを完成した.(2)ラット由来疑似神経細胞PC12の軸索伸展の基本メカニズム解明用Bio-MEMSデバイスの開発:電気泳動法を採用した細胞の捕捉・配置形成用Bio-MEMSデバイスを作製し,PC12細胞を等対頂角・等間隔のユニットセルに捕捉・配置し,細胞間距離および相対角度が軸索伸展速度とネットワーク形成に及ぼす影響の定量的評価を行った.(3)生体適合圧電材料MSO多層膜ダイヤフラムによる二次元応力・静電磁場負荷装置の作製とPC12による軸索伸展観察:生体適合圧電材料MSO多層膜をダイヤフラムの上層に成膜することでユニモルフ型ダイヤフラムを作製し,その膜上にPC12を播種し軸索伸展に対する引張り・圧縮および電界繰返し刺激負荷による軸索伸展促進効果を確認した.(4)交流電磁場創生デバイス開発と細胞活性実験:任意の磁場分布を有する交流電磁場環境を創生することで,電磁場がPC12細胞の軸索伸展の加速およびの伸展方向の制御に有効であることを検証した.(5)力学・電磁場細胞周辺環境創生デバイスの開発とPC12軸索伸展促進効果の検証:一様交流磁場刺激および引張りひずみ4%の力学刺激を開始し,PC12の軸索伸展長さおよびネットワーク形成を観察した.Controlと比較した結果,引張刺激下では25.2%;一様磁場刺激下では37.4%;,力学・電磁場ハイブリッド刺激下では70.0%の軸索伸展促進が確認された.各刺激下における軸索伸展促進の効果が確認されているが,ハイブリッド刺激下においては軸索伸展促進とネットワーク構築に対する相乗効果があることが確認された.
28年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2017 2016
すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件、 オープンアクセス 3件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (4件) (うち国際学会 4件)
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