本研究では,ガラスなどの透明材料において発達している超短パルスレーザーを用いた内部加工技術を単結晶シリコン基板に応用し,シリコンの新奇三次元微細加工技術の開発を目指した。近赤外波長のレーザーを集光照射することにより,シリコン内部に改質領域を形成することができた。フッ酸と硝酸との混合液(フッ硝酸)を用いることにより,改質領域をある程度選択的にエッチングすることができた。このほか,異なる種類のシリコン基板の非線形光学効果の比較,屈折率が大きな材料における球面収差を減らす照射方法,シリコン表面へのレーザー誘起微細周期構造の形成などについて検討した。
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