本研究を通じて,既存の車椅子の概念を超え,立位姿勢をとることが困難な方々への全く新しい移動支援機器を可能にするとともに,モータを用いない受動機構により,乗員による姿勢変換を随意運動に準じた形で実現可能であることを明らかにした.また,小児の臥位・座位間の姿勢遷移および姿勢保持を支援モデルの理解の深化という生体医工学分野における新たな知見を得て,全身着用型ソフトロボットの実現可能性を示した.これらは,臨床研究を通じてその有効性を明らかにしている.これにより,随意的な姿勢変換を支援するソフトロボットアシスト技術の基盤化が大きく進展し,肢体不自由者・児に対する生活支援機器への応用可能性を拓いた.
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