研究課題/領域番号 |
26289060
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
根岸 みどり (加藤みどり) 東京大学, 生産技術研究所, 研究員 (30300750)
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研究分担者 |
尾上 弘晃 慶應義塾大学, 理工学部, 講師 (30548681)
三浦 重徳 京都大学, 再生医科学研究所, 助教 (70511244)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | マイクロ・ナノデバイス / マイクロマシン / 再生医療 / 細胞・組織 / 神経科学 |
研究実績の概要 |
平成26年度から平成27年度にかけ引き続き行ってきた「神経幹細胞ファイバを分化誘導する際のファイバ形状の違いによる神経細胞の形態の違い、配向性の違い」に関して、その成果を国際的な学術誌に掲載することができた(Hiroaki Onoe, Midori Kato-Negishi, Akane Itou and Shoji Takeuchi: Differentiation Induction of Mouse Neural Stem Cells in Hydrogel Tubular Microenvironments with Controlled Tube Dimensions, Advanced Healthcare Materials, Article first published online: 25 FEB 2016, DOI: 10.1002/adhm.201500903)。また、平成27年度の研究計画である、血管ファイバーと神経ファイバーの培地中でのワイヤリングシステム開発系に関しては、フィブリンゲル中でヒトiPS細胞由来神経ファイバとHUVEC細胞との共培養系の確立を行った。フィブリンゲル中でHUVEC細胞のみを培養した時、培養24時間で管腔構造の形成がほとんど見られなかったのに対し、ヒトiPS細胞由来神経ファイバとHUVEC細胞を共培養したものでは、培養24時間から非常に多くの管腔形成が観察された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
昨年度は神経ファイバの分化誘導と「神経幹細胞ファイバを分化誘導する際のファイバ形状の違いによる神経細胞の形態の違い、配向性の違い」に関して、その成果を国際的な学術誌に掲載することができた(Hiroaki Onoe, Midori Kato-Negishi, Akane Itou and Shoji Takeuchi: Differentiation Induction of Mouse Neural Stem Cells in Hydrogel Tubular Microenvironments with Controlled Tube Dimensions, Advanced Healthcare Materials, Article first published online: 25 FEB 2016, DOI: 10.1002/adhm.201500903)。さらに神経ファイバとHUVEC細胞との共培養系の確立にも成功したため、おおむね順調に進展していると考えられる。
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今後の研究の推進方策 |
本年度は最終年度にあたるため、血管ファイバの形成に関する論文の執筆・投稿を行う。さらに神経ファイバとHUVEC細胞との共培養系にともなうキャピラリーフォーメーションの解析を行い、論文の執筆・投稿を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
最終年度に技術補佐員を雇用することで、研究を円滑に、より加速して行うため。またその実験にともなう消耗品などの購入を行うため。
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次年度使用額の使用計画 |
技術補佐員を約3ヶ月雇用し、主に培養細胞の管理を行っていただく。また神経ファイバの作成とHUVECとの共培養系の維持をしていただき複数回の実験を行うことで再現性ある結果を取得する
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