本研究では、研究代表者らが先導研究を推進している高温超伝導誘導同期モータについて、超伝導かご形巻線における電流輸送特性の温度依存性を積極的に利用した温度可変駆動に関する基礎研究を実施した。まず、電磁界解析ならびに非線形等価回路解析に基づいて、50 kW級機における回転特性の温度依存性を評価した。次に、5 kW級機を試作すると共に、同機をGM冷凍機によって冷却する回転試験クライオスタットを開発した。同試験システムを用いて、固定子を伝導冷却とし、さらに回転子を窒素ガス冷却として、冷却試験ならびに回転試験を実施した。その結果、温度可変運転を指向する際に有意な結果を得ることができた。
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