研究課題
本研究課題は,砂地盤に埋設された管路が地震時に受ける摩擦抵抗力を評価するため,砂地盤と埋設管との間に働く引き抜き抵抗力について研究するものである.特に,摩擦が引き抜き速度に依存することが過去の研究で観察されていたが,そのメカニズムを明らかに研究がなかったことから,摩擦の速度依存メカニズムを実験的に検討する.平成26年度は,砂地版を模したアクリル円柱の粒状体を速度を変化させながら引き抜くことのできる実験装置を開発した.また,実際の砂地盤を対象とした引き抜き試験も合わせて実施した.平成27年度は,試験装置による実験を数値シミュレーションするため,個別要素法(DEM)コードを開発し,試験装置を用いた要素試験のデータを設定して数値実験を行った.数値実験においても引き抜き抵抗力の速度依存性が認められたため,詳細なメカニズムの議論が可能となった.平成28年度は,試験装置を利用した複数の実験,および実際の砂地盤を対象とした実験により速度依存性を確認するとともに,速度依存性は砂地盤のダイレタンシーに伴う法線方向の応力解放時間と関わりの深いことを見出した.平成29年度は,速度依存型の摩擦モデルを用いた場合に,地震時に管路に働く動的な影響について数値実験により検討した.
29年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2018 2017
すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (10件) (うち国際学会 2件)
土木学会論文集A1(構造・地震工学)
巻: ー ページ: ー
巻: 73 ページ: 552~559
https://doi.org/10.2208/jscejseee.73.552
巻: 73 ページ: I_376~I_384
https://doi.org/10.2208/jscejseee.73.I_376