研究課題/領域番号 |
26289171
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
石田 東生 筑波大学, システム情報系, 教授 (20114853)
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研究分担者 |
藤原 章正 広島大学, 国際協力研究科, 教授 (50181409)
岡本 直久 筑波大学, システム情報系, 准教授 (70242295)
堤 盛人 筑波大学, システム情報系, 教授 (70292886)
福田 大輔 東京工業大学, 理工学研究科, 准教授 (70334539)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 交通調査論 / ビッグデータ / パーソントリップ調査 |
研究実績の概要 |
本研究では、我が国の既存交通関連調査の体系を精査し、近年蓄積が急速に進むモバイルセンシングデータの活用可能性を検討した上で、新たに交通関連調査体系の再構築を行う。これにより、時代の要請に対応した総合交通政策に関する意思決定を支援するための調査体系を提案するものである。具体的には、既存調査にモバイルセンシング系の新たな調査も加えた上で,①サービスレベルデータの収集と活用可能性の検討,②各交通調査の統合的な活用可能性の検討,③交通関連データの総合プラットフォームの設計を行う。これにより、計画策定や政策評価の実行を支えるための交通データプラットフォームが構築されることが期待される。 我が国で実施されている既存交通関係調査について、調査対象地域、サンプリング方法、ゾーニング、調査内容等の項目を整理し、それぞれの対象範囲を明確にする。また、欧米では国土交通計画策定のための交通データ収集がなされており、これらの取組について、技術、データ品質、政策論議への展開の観点から整理した。 さらに既存交通調査の再整理と今後求められる調査データの整理を行い、さらに既存交通調査及び交通関連ビッグデータの補完的・代替的利用の可能性を調査効率性(費用効率性、取得率効率性等)の観点から検証し、今後目指すべき調査体系の姿を提示する。次に、必要とされるデータ加工方法等の整理をおこない、交通関連ビッグデータおよび既存交通調査データを統合的に扱う総合交通データプラットフォーム構築の基礎的検討を始めた。 なお、研究成果の公表の場として、土木計画学ワンデイセミナー「交通関連ビッグデータは土木計画の研究と実務に何をもたらすか?」を共催した(平成27年3月9日)。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究全体として、各担当者の研究は少しずつではあるが進捗している。 近年蓄積が進んでいるモバイルセンシングデータ、いわゆる交通関係のビッグデータを入手し、その分析を通じて方法論の体系化を試みようとしているものであるが、入手しようとするデータについての特定が決断されていない点で多少課題が残るが、他の方法等によって対応可能である。
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今後の研究の推進方策 |
引き続き分担体制を維持し、各研究分担者の研究テーマを進める。特に多様なデータを入手、整理した「つくば交通・モビリティ研究会」との連携によって、新たなデータ取得方法の有効性を確認できるため、引き続きデータ交換等の取組を進める予定である。 また、既存の交通ビッグデータについては、27年度になり、ようやく公開に向けての取り組みが進みつつある。入手できれば、各研究分担者が準備している分析方法で、互換性等を確認できる。
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次年度使用額が生じた理由 |
購入すべきデータの選定が進まなかった。必要とするビッグデータの要件を満たすデータとその金額、データ内容の公開性が合致しなかったため、時間が経過した。
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次年度使用額の使用計画 |
27年度前半には当該データ購入の目処がたつため予算執行ができる。
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