研究課題/領域番号 |
26289172
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
高山 純一 金沢大学, 環境デザイン学系, 教授 (90126590)
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研究分担者 |
二神 透 愛媛大学, 防災情報研究センター, 准教授 (40229084)
稲葉 英夫 金沢大学, 医学系, 教授 (60159952)
柳澤 吉保 長野工業高等専門学校, 環境都市工学科, 教授 (70191161)
中山 晶一朗 金沢大学, 環境デザイン学系, 教授 (90334755)
西野 達也 金沢大学, 環境デザイン学系, 准教授 (90403584)
藤生 慎 金沢大学, 環境デザイン学系, 助教 (90708124)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 3次救急搬送 / ドクターヘリ / ドクターカー / 3次救急医療 |
研究実績の概要 |
(1)ネットワーク信頼性解析に必要な基本モデルと北陸地域で調査した救急医療の現状と課題をもとに,全国の3次救急医療機関を対象としたドクターカーシステムの導入状況とニーズ調査,ならびに救急搬送に関する課題調査を行った。また、それとは別に、石川県をケーススタディーとして、ドクターヘリ導入の可能性とその導入効果の試算を行い、隣県(富山県)との連携の可能性とその効果をシミュレーションにより検討した。 (2)国保データベースを基にした医療・福祉・健診情報に関するデータベースの解析のための基礎分析を行い、3次救急要請の潜在需要予測のためのモデル構築を試みた。今回は、高齢者の医療・福祉情報のデータベース化を通して,老人福祉施設を拠点とする各種情報の一元管理が可能かどうかについて検討を行い、不足するデータについて、リストアップを行った。 (3)災害時(大地震発生時)を想定した同時多発型の救急要請に対する救急車の最適配車検討システムの開発を目指し、そのプロトタイプのモデル開発を行った。 (4)ミクロ交通シミュレーションを活用した非常時(災害時)同時多発要請に対する救急車最適配車システムの開発を行う予定であったが、一般車両と緊急車両(救急車)の走行シミュレーションのアルゴリズム開発に少し時間がかかっており、当初予定通りのプログラム開発が進まなかった。 (5)高齢者医療・福祉生活実態調査,住民医療情報のデータベース化のための準備を行った。なお、救急車の高速道路利用実態調査についても準備をおこなった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
(1)~(3)、並びに(5)については、予定通り順調に研究が進んでいるが、(4)のミクロ交通シミュレーションを活用した非常時(災害時)同時多発要請に対する救急車最適配車システムの開発については、シミュレーションを行うに当たり、一般車両と緊急車両(救急車)の走行シミュレーションのアルゴリズム開発に少し時間がかかっており、当初予定通りのプログラム開発が進まなかった。 よって、多少当初予定よりも達成度が遅れているといえる。
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今後の研究の推進方策 |
(1)については、現在、石川県におけるドクターヘリ導入効果のシミュレーション予測を行っているので、今後は、ドクターカーとの棲み分けエリアを検討する方法論の検討を行う予定である。また、(2)については後期高齢者の生活実態(日常生活圏、食生活等)と地域特性の関連性分析を通して、3次救急要請との因果関係を明らかにしたい。 (3)については、非常時の同時多発救急要請に対応できる救急車の最適配置検討システムに発展させたいと考えている。 (4)については、ミクロ交通シミュレーションのアルゴリズム開発を行う予定であるが、やはり救急車に対する一般車両の避譲行動のアルゴリズム化を検討したいと考えている。
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次年度使用額が生じた理由 |
当初、(4)のミクロ交通シミュレーションを活用した非常時(災害時)同時多発要請に対する救急車最適配車システムの開発を行う予定であったが、シミュレーションを行うに当たり、一般車両と緊急車両(救急車)のミクロ交通シミュレーションのアルゴリズム開発に時間がかかり、当初予定通りのプログラム開発が進まなかった。 それで、プログラム開発のための謝金(学生のアルバイト代金)が消化できず、繰り越す結果となった。
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次年度使用額の使用計画 |
次年度は、非常時(災害時)同時多発要請に対する救急車最適配車システムの開発を進めるために、一般車両と緊急車両(救急車)の走行シミュレーションのアルゴリズム開発を進めたい。そのための一般ドライバーの避譲行動のモデル化とそのためのプログラム開発を進める予定である。
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