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2016 年度 実績報告書

バイオオーグメンテーション有効化に向けた環境浄化細菌の生残性向上に関する基盤確立

研究課題

研究課題/領域番号 26289184
研究機関東北学院大学

研究代表者

中村 寛治  東北学院大学, 工学部, 教授 (90382655)

研究分担者 宮内 啓介  東北学院大学, 工学部, 教授 (20324014)
研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワードトリクロロエチレン / 環境浄化細菌 / 捕食 / ビオラセイン / 鞭毛虫
研究実績の概要

本年度は、バイオオーグメンテーション有効化に向け、環境浄化細菌の生残性向上に関する基盤の確立を目指した。環境浄化細菌としては、トリクロロエチレン分解細菌を対象とした。
これまでに、我々は高いTCE分解能を有するCupriavidus属の組換え体2株を開発している。これらの菌株へのビオラセイン合成遺伝子群導入を検討し,菌体内でのビオラセイン合成を試みた。ビオラセインはアミノ酸であるL-トリプトファンから産生されるが、研究対象のCupriavidus属細菌は、栄養要求性はなく、全アミノ酸を合成できると考えられ、ビオラセイン産生は原理的には可能である。
作製された新たなTCE分解細菌については、その捕食回避能、およびTCE分解能を評価した。これまでに、この様な捕食回避能が付与された環境浄化細菌の開発に関しては報告例がない。それゆえ、TCE分解能と捕食回避能を合わせ持つ分解細菌が育種できれば、将来的には、その様な細菌の利用を前提とした、新しい浄化プロセスの構築も可能となる。
具体的には、2種類のTCE分解細菌、Cupriavidus sp. KN1-TAC、およびCupriavidus sp. TW2-Pにビオラセイン合成遺伝子を導入し、その発現に成功した。作製されたビオラセインを産生するCupriavidus sp. KN1-TACVおよびCupriavidus sp. TW2-PVの培養菌体は青紫色を呈し、環境中の代表的な細菌捕食者であるSpumellaの捕食を回避した。また、ビオラセインの産生が行われても、元来のTCE分解能は保たれ、1週間の捕食試験後もTCE解能の低下は観察されず、安定したTCE分解能を保持した。さらに、本研究で捕食回避が確認できた条件を、過去の知見と比較検討した結果、想定される地下水汚染現場の環境下でも、作製菌株の適用が可能であることが示された。

現在までの達成度 (段落)

28年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

28年度が最終年度であるため、記入しない。

次年度使用額が生じた理由

28年度が最終年度であるため、記入しない。

次年度使用額の使用計画

28年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2017 2016

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 謝辞記載あり 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 原生動物の捕食回避を目的としたTCE分解細菌へのビオラセイン合成遺伝子群の導入2017

    • 著者名/発表者名
      中村 寛治,加藤 俊明,石川 廣大,柴崎 純一
    • 雑誌名

      土木学会論文集G (環境)

      巻: 73 ページ: 39, 46

    • DOI

      http://doi.org/10.2208/jscejer.73.39

    • 査読あり / 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] 蛍光タンパク質をレポーターとしたフェノールヒドロキシラーゼのTCE分解能評価2016

    • 著者名/発表者名
      中村 寛治,渡辺 健幸
    • 雑誌名

      土木学会論文集G (環境)

      巻: 72 ページ: 275, 283

    • DOI

      http://doi.org/10.2208/jscejer.72.III_275

    • 査読あり / 謝辞記載あり
  • [学会発表] Cupriavidus nector KT1によるビオラセイン合成遺伝子の発現および原生動物による捕食の回避2016

    • 著者名/発表者名
      加藤 俊明,中村 寛治
    • 学会等名
      土木学会,環境工学研究フォーラム
    • 発表場所
      北九州国際会議場(福岡県・北九州市)
    • 年月日
      2016-12-06 – 2016-12-08

URL: 

公開日: 2018-01-16  

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