大規模建物では全館避難時間が長くなり、避難中に建物内の一部の室でフラッシュオーバーが起こり、延焼拡大する可能性が潜在している。このような状況には、現状の二層ゾーン煙流動予測モデルは十分に対応できない点がある。本研究では、二層ゾーン煙流動計算の改良のため、強い火源にも対応可能な計算アルゴリズム、壁面での反転流を考慮した煙層降下速度、ダブルスキン内の煙流動等の煙挙動の予測方法を検討した。燃焼性状に関しては、実在可燃物の燃焼性状、区画内の放射熱のフィードバックを考慮した火源の発熱速度の予測、材料の燃え拡がり特性の測定とモデル化を行った。
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