本研究では、金属イオンをドープした樹脂に対し、電気化学的手法を適用する新規な発想に基づき、樹脂上へナノスケールの配線形成をも可能にする全く新しい金属/樹脂間の接合原理および微細配線形成手法を確立した。具体的には、(1)固相電気化学反応における金属薄膜形成機構の解明、(2)界面ナノ構造と密着性の相関の明確化、(3)微細回路パターン作製を可能にする実験系の構築、の3つ目標を達成した。これにより、次世代の「超微細回路フィルム」の実現に向けた化学的アプローチを提案することができ、液晶ディスプレイや電子ペーパー等の実装基板への応用可能性の開拓に成功した。
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